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数学

 

「数学は暗記科目だ!」という人がいます。

逆に「数学は暗記科目ではない!」という人もいます。

 

ところが両者の話をきいてみると、どちらも正しいことを言っていることがわかります。

 

どういうことかと申しますと、まず前者の主張はこうです。

「受験数学には決まったパターンがある。それらのパターンを繰り返し学習し暗記してしまうことで、受験数学は乗り越えられる!」ということです。

 

後者の主張はといいますと、

「受験数学にはパターンがあるが、それらは暗記しようとするわけではなく、数学的センスを磨くことで、自然と解を導くことができるのだ」とのことです。

 

つまりどちらも「受験数学にはパターンがあり、それを『習得』しろと」言っているのです。

その「習得」という部分のニュアンスが人によって違うわけですね。

 

受験数学にパターンがあることは本当です。まちがいありません。

 

所謂、基礎問題というものはほとんどすべてパターン化されており、これらを完璧にこなせれば、受験は突破できます。一見応用的に見える問題であっても、基本的なパターンの組み合わせであることがほとんどだからです。

なので、天才的な発想が必要な難問なんて解けなくても、(一部の超難関校を除けば)十分合格点に達してしまうのです。

 

『あたりまえのことをあたりまえにこなせれば、医学部は受かります。でも、それができている人はほとんどいません』

 

僕が教わっていた予備校の先生がいつもおっしゃっていたことです。間違いなくこの通りだと思います。

僕自身数学を苦手としており、最後まで苦労させられましたが、受験までに基本パターンを確実におさえていたことで、中堅以上の医学部の合格を三校頂きました。

実はほとんどの医学部は、「難問を解く天才的な頭脳」よりも「基本事項を確実に押さえた勉強ができる人間性」を求めているので、入試問題は基礎事項の詰め合わせであることが多いのです。

 

ここまでで、基礎が大切であることは十分理解していただけたとおもいます。

 

問題はその基礎をどのようにして習得するかです。

「基礎」とは「簡単」という意味ではありません。「ベース」「土台」という意味であり、すなわち「必要不可欠」ということです。さらに、数学における基礎事項は物理などと比べると圧倒的に量が多く。「何も考えずに、ひたすら反復する」といった勉強では、受験までにとても間に合いません。

 

ではいったい何を考えて勉強したらよいのでしょう。

 

ここでクラスにいる、「数学の天才」を思い浮かべてください。

 

相当前にやった範囲の問題が実力試験で出てきたとき、自分はすっかり解き方を忘れてしまっているのに、彼は覚えていて、普通に正解していた。きっとそんな経験があるんじゃないでしょうか。

 

不思議に思いませんか?それを「彼は天才だから」で片づけないでください。

 

たしかに彼のほうが生まれ持った脳の記憶力があるかもしれません。数学のセンスを持っているかもしれません。

 

でも、いったい数学のセンスとは何でしょう。

 

それは「解へのアプローチのなかに、必然性を見出す能力」のことなのです。

 

問題を解いていて、どうしても解き方がわからず、解説をみてみると、「そんなこと思いつくわけないじゃん!」というような解法が書かれていたことはありませんか?

 

そこで、「これは天才じゃないと解けない」と諦めたり、「しょうがない丸暗記しよう」と安易な手段に出ないでください。ぐっと頭を使って、「この解説を書いた人はどうして、こんな手段を使おうと思ったのだろう」と考えるのです。つまり、その手段を思いついたことは、偶然ではなく、必然であると捉え、その必然性を見出す努力をするのです。

 

実は受験数学の問題はこう言った隠れた必然性のある問題がほとんどなのです。

ところが、問題集の解説というのはとても無機質で、これを記してくれないのです!

 

これを普段から考えるようにし、どうしてもわからない所を説明してあげるための存在が家庭教師です。

 

もちろんすべてのアプローチに必然性があるわけではありません。所謂「定石」とされているものや、「複数のアプローチを試していき、そのうちの一つが正解にたどり着いただけ」といった場合もあります。

 

ですが、多くの問題はこの必然性を理解することで、パターンを頭に入れることができ、解き方を忘れなくなります。

例えば漢字の場合も、成り立ちを覚えたものは忘れづらいですよね?英語の熟語も同様です。逆に、全く知らない文字の羅列などを丸暗記することは非常に難しく、一度覚えても数時間でほとんど忘れてしまうことが知られています。

 

解法の仕組みを理解しながら問題を解く習慣をつけることで、解法を忘れづらくなります。

これをせずにひたすら丸暗記しようとすると、なかなか覚えられず、何度も復習をしているうちに基礎の習得ができないまま受験に突入してしまうのです。

 

とはいえ、その必然性というものは数学の全体像が見えている場合でないと見つけづらいことも多く、結局丸暗記してしまうひとが多いのです。

私は、皆さんがこの必然性を見いだせるようになるまで、ひたすらサポートします。

 

それにより、確実に基礎パターンを押さえられるようになり、受験合格に必要な点数を十分獲得できるようになるでしょう。

 

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